ミャンマー地震から見える日本の地震リスクと政府の災害対応の行方(政府は南海トラフの発生時期を知っている?)
2025年3月27日、ミャンマー中部で発生したマグニチュード7.7の大地震は、近隣諸国にまで大きな影響を与えました。特に注目されたのは、震源地から約1000キロも離れたタイ・バンコクで、建設中の高層ビルが倒壊したという衝撃的なニュースです。
一般的に、地震の揺れは震源からの距離が遠くなるほど弱まると考えられています。しかし今回、バンコクでは高層ビルが倒壊するほどの揺れが観測されました。
その原因の一つが「長周期地震動」です。これは、地震が引き起こす特殊な揺れで、特に震源地から離れた場所で、高層ビルや大型構造物に共振を引き起こすことがあります。
また、バンコクの地盤は柔らかく、地震波を増幅しやすい性質があります。このような地盤と構造物の条件が重なることで、震源地から1000キロも離れているにも関わらず、大きな被害に至ったと考えられます。
バンコクで倒壊したビルは建設中であり、耐震基準が日本ほど厳格ではなかった可能性が指摘されています。
日本では「耐震」「制震」「免震」の3つの構造技術が導入され、建築基準法に基づき厳格な耐震性能が求められています。特に2000年代以降、長周期地震動に対応する設計が義務化されており、高層ビルなどへの影響を最小限に抑える取り組みが進められています。
●耐震構造:建物の強度で揺れに耐える
●制震構造:揺れを吸収する装置でダメージを軽減
●免震構造:建物と地面を切り離す構造で揺れを伝えにくくする
今回の事故は、アジア諸国での建築基準の見直しと、国際的な耐震基準の整備の必要性を浮き彫りにしています。
ミャンマーの地震が報道される中、同日に日本では「南海トラフ地震」の新たな被害想定が各社から発表されました。これにより、SNSでは「政府は南海トラフの発生時期を知っているのでは?」といった憶測が飛び交っています。
実際、南海トラフ地震は100年〜150年周期で発生しており、前回の昭和南海地震(1946年)からすでに約80年が経過しています。政府の地震調査委員会は、地殻変動やプレートのひずみの蓄積状況をもとに、発生の切迫性を「極めて高い」と評価しています。
2025年3月27日、複数の報道機関が新たな津波被害想定や、ライフラインへの影響、避難対策の強化について詳しく報じたことも、こうした不安を助長する一因となっています。
ただし、現代の地震学では「発生時期の特定」は極めて困難であり、政府が“日付まで知っている”というのは現実的ではありません。しかし、過去の周期や観測データから、「かなり近づいている」との判断を持っていることは間違いないでしょう。
地震の発生を完全に防ぐことはできません。しかし、被害を最小限に抑えるための備えは今からでも可能です。
また、高層マンションに住む方は、長周期地震動によるエレベーター停止に備え、階段での避難ルートや、常備用の水・食料を玄関付近に準備しておくと安心です。
地震発生直後、海岸にいるときに津波警報が発令された場合、最も重要なのは「即時避難」です。
津波は一度だけでなく、複数回押し寄せることがあり、第一波よりも後続の波が大きくなることもあります。災害時は「早めの判断」「命を守る行動」が全てです。
今回のミャンマー地震、そしてそれに続く南海トラフ関連の報道は、「地震は突然起きるもの」ではなく、「予兆と共に近づいてくる」災害であることを再認識させました。
震源から1000キロ離れていても影響が出る現実、そして耐震構造がもたらす明暗。日本に住む私たちにとって、防災は“他人事”ではありません。
そして政府の発表内容やメディア報道のタイミングが重なる中で、「本当に大丈夫なのか?」という不安も感じます。しかし、どんな情報にも振り回されず、自分と家族を守るための準備を着実に進めることこそが、今私たちにできる最大の“防災”です。
災害は待ってくれません。けれど備えは、今すぐにでも始められます。
備えあれば憂いなし。
ご安全に!